確定拠出年金では、プランごとに商品が提示され

加入者が運用する商品を選びます。

ここが加入者にとっての最初の難関といえます。

とあるプランの商品一覧をご覧いただきましょう。


確定拠出年金商品選択一例




もう、なにがなんだかさっぱり! !  と頭をかかえる人がほとんどでしょう。

唯一なじみがあるのは定期預金だけ。

しかも元本確保型ならもうこれでいいや、、と思ってしまいがち。



今はどれがいいですか? と聞かれることもありますが、

これは機会を読もうとする「投機」の発想ですので、いったん封印してください。



資産運用では分散投資が基本。

世界のすべての市場に分散するのがセオリーといえます。



運用市場は、大きく4つの市場に分かれるものと認識しましょう。

株式市場と債券市場にわかれ、さらに国内限定か海外市場かに分割。





基本の4指標図



確定拠出年金で運用商品を見るときには、

まずはこのマトリックスのどこに属する商品かを確認することが第一歩。

上記の商品一覧であれば、商品名よりも「区分」で確認することです。




上記のプランでは「国内債券」の投資信託がありませんが、

国内債券インデックスは長期金利の裏返しの運用となりますので、

プランの中での選択であれば、元本確保型の定期預金で代替できると考えてよいでしょう。

分散投資の基本に立ち戻れば、すでに街中の銀行で定期預金をお持ちの方は

あえて定期預金や国内債券投信に掛金を分散しなくてもよい、という考え方もできます。




投資信託だけで考えると、

国内株式・海外株式・海外債券、それぞれインデックス(バッシブ運用)を1本ずつ選ぶと

全世界のマーケットに掛金を分散できたことになります。



また、このプランでは海外株式に

東京海上セレクション・外国株式インデックス



インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式

の2本が設定されていますね。



東京海上セレクション・外国株式インデックス という商品は

MSCIコクサイ指数に連動するよう運用されている投資信託で、

主要先進国の株式市場の動きをとらえているものです。



一方、インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式 は

MSCIエマージング・マーケット・インデックスに連動するよう運用されており、

中国・韓国・インド・ブラジルなど新興国の株式市場の動きを再現するものです。

つまりこのふたつの商品に分散すると、より世界株式全体での運用となることに。



バランス型は、この4つの市場を組み合わせて作られている投資信託で、

安定型よりも成長型が、バランス30よりも70のほうが株式を含む割合が高くなります。



4市場のインデックスを買うのであれば、

バランス型でいいのではないかという意見もありますが、

私のおすすめは月額掛金を複数のインデックスに分散する方法。



日本株式が年初来高値をつけたので国内株式インデックスをいったん売却しよう、

アメリカのNYダウが史上最高値を更新したので半分だけ売却、など

市場の動きを確認しながら預替を検討するクセがつくはずです。